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モノカキブログ

日記兼更新記録。  最新更新分までのネタバレがあることはありますが、隠してありますので、どうぞご安心を。

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  • 04/25/18:36

小説を書くこと、その原点

少女小説家の氷室冴子さんが死去されたそうです。
51歳だって、それは早過ぎやしませんか……。


私は、昔から、少女向けジュヴナイルが書きたいとずっと思いながら、小説を書いていました。
それは多分私が思春期の時に、ものすごくたくさん読んでとても影響を受けたのが、当時のコバルト文庫あたりだったからだと思うのです。
氷室冴子、新井素子、久美沙織を筆頭に、あの当時のコバルトは、本当に素晴らしいエンターテイメント作家の宝庫でした。私、最高で、一ヶ月にコバルト文庫だけで80冊読んだことあります(笑)
私はその小説を読んで、とても楽しんで、ヒロイン達に勇気と力をもらい、こんな恋にあこがれて、そしてそのうち自分も恋愛をし、心にたくさんの栄養をもらったので、いつか誰かに、そんなふうに受け取ってもらえるような小説を書きたくて、自己満足のためだけではない、人に読んでもらうための小説を書き始めました。それは、かつて私が抱いた、プロの小説家になりたいという夢の原点でした。

今ではアマチュア作家でも、ネットという小説の発表の場を持てるようになり、しかもちゃんと書けばそれなりに読んでくれる人がいることもわかったので、それだったら、いくらでも好きなものを好きなように書けるアマチュア作家でいられる方がいいという結論に私は達してしまい、そして大人になって現実というものがわかって、作家業というのはまず金にならないこと(笑)浅田次郎氏が書いていましたが、あれだけのベストセラー作家も、鉄道屋が映画化されるまでは、三ヶ月かけて一冊の本を書いて、印税が60万だったとか聞いて、人気のある作家でさえそれですから、作家というのはまず食えないものだなと私も何となくわかってきました。
なのでまあ、プロになりたい!と思えるメリットが、それほど私には見えなくなってしまい、それでも書店に並ぶような本を出版できることで、ひとりでも多くの人に自分の書いたものが見てもらえる(かもしれない)というメリットと、自分が好きなように好きなことを書ける、というメリットとを天秤にかけ、そして自分の才能と実力を冷静に見た結果(←これ重要。笑)、投稿とかもやめてしまったのですが。
そしてまあ、プロになってベストセラー作品を書ける才能がある人は、オンラインで小説を発表していても、ネット内でベストセラーをとばせるだろうと思った。
そして私には、そこまでの才能がないことはわかっていた。私と同年代の人はもうだいたい同じだと思いますが、もういい年なので、自分がどれくらいの能力を持っているかは、かなりの線でわかります。つまらんことながら。

だから、今プロになりたいとがんばっている人を、すごく応援したくなります。
その夢が叶いますようにと祈ります。心から。
その、若い人の、夢に向かうエネルギーに触れるだけで、こちらの心にも何か素敵なものが生まれてくる。
がんばっている人を応援したくなる心って、そういう気持ちを持つ機会をもらえた方もしあわせになれる。ありがとう。


そして話は戻りますが。
職業小説家を目指す、目指さないにかかわらず、私の夢は最初に小説家になりたいと思ったときとまったく変わっていなくて。
私がたくさんの楽しい小説を読んで、素直に深く受け取れたそのときの年齢の人たちに、夢と希望がたくさん詰まった、楽しくて、そして素敵な衝動を呼び起こすような、そういうエネルギーを、作品を通して伝えられたらいいなということ。
それはかつて私が受け取ったものだから、私も同じものを、誰かに返すことができたらどんなにしあわせだろうということ。

そーいう思いで、私は今も小説を書いているんだなあと思う。





氷室さんの小説はたくさんたくさん読みました。
ジャパネスクの瑠璃姫が大好きだった。クララ白書を読んで、あんな女子校生活にあこがれた~。
その他にも、たくさんの極上のエンターテイメントを読ませてくれた。

きっとこの年齢で天国へ旅立つということは、この世でするべきことをすべて終えられたということなのでしょう。

ありがとうございました。

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